認知症事故の公的補償について見送ることを関係省庁連絡会議で確認

認知症の人が起こした交通事故やトラブルなどの損害について、公的な補償制度を導入することが認知症高齢者等にやさしい地域づくりにかかわる関係省庁連絡会議」(以下、連絡会議)で検討されていました。

公的な補償制度は見送ることを確認

認知症の人が起こした事故などの損害について、公的な補償制度を導入することについて、2016年12月13日の連絡会議で見送ることが確認されました。

どの適用範囲や、財源の確保など幅広い議論が必要となるため、まずは現在取り組み中の地域の見守り体制づくりをより一層推進することで対応することとなりました。

また、民間企業において、認知症リスクに備えた保険商品の販売が増加傾向であることも見送る理由に挙げられました。

認知症の人が起こした事故の責任は

連絡会議は現在の認知症の人による事故等の責任の在り方について、JR死亡事故についての最高裁判所の判決を受けて検討を始めました。最高裁判所は家族の賠償責任はないとしましたが、1審判決では長男に720万円の損害賠償を命じていた。  
 
国土交通省によると認知症の人が関わる鉄道事故は2014年度に28件、最大の損害額は約120万円、警察庁からは2015年に事故後に認知症と判明した人が交通事故で自動車等の運転免許取り消しなどになったケースは78件との報告がありました。

今後の対応について

過去のケースでは損害が高額になる事案が頻繁に発生しているわけではないなどとして、とりあえずは事故やトラブルの未然に防止することや早期に対応するための施策を推進していくとのことです。

認知症サポーターを活用する、医療系専門職員を運転免許センターに配置する、鉄道駅の設備の整備を推進するなどを挙げられました。今後については状況を注視し、必要に応じて検討することとしました。

まとめ

連絡会議はあくまでも非公開であり、会議での配布資料や議事要旨は後日、厚生労働省のウェブサイトに掲載される予定です。高齢者社会を迎えた現代では、このような情報は積極的に収集する費用がありそうです。