女子高生の命奪った高齢ドライバーに実刑判決

2015年末、当時80歳だったドライバーが運転する車にはねられ、女子高生が死亡する事故が発生しました。2016年12月16日の公判では、被告である男性に禁錮1年6月の実刑判決を言い渡されました。

過失運転致死の中でも思い事案と認定

2015年12月、さいたま市浦和区の市道で、同市緑区の当時15才の女子高生が自動車にはねられ死亡しました。自動車運転処罰法違反の罪に問われた事故当時80才であった男性の判決公判が2016年12月16日、さいたま地裁で開かれ、裁判官は尊い人命が過失により失われた結果は重いとして、男性に禁錮1年6月の実刑判決を言い渡しました。

判決は、被告である男性が約6.6メートル手前で女子高生の存在を確認したのですが、アクセルとブレーキを踏み間違えたことにより、車を急加速させて女子高生に衝突したとして、前方注視が不十分であったと指摘しました。

裁判官は注意義務違反の程度があまりにも大きい、被害者1人の過失致死の中でも非常に重い部類の事案である旨を述べました。

禁錮刑の執行を猶予するのは相当ではない

被告で男性が、取り消されることとなった運転免許を再び取得しない意向を示しており、高齢であることなどから酌むべき事情はあるとしましたが、行為責任の観点からすれば、刑の執行を猶予するのは相当とは言えないとの理由から実刑の判決を下した。

この日、被告であるはグレーのスーツで出廷。主文が読み上げられている間、証言台で震える体を支え、じっと前方に顔を向けていた。遺族、傍聴席、裁判官にそれぞれ一礼をして法廷を後にしました。

公判を傍聴した被害者の母親

娘の最期の状況を知るために、被害者参加制度によって公判を傍聴してきた被害者の母親は、被告である男性が、高齢のためか、当時の詳しい事故状況について回答することができず、悔しさや怒りが募るばかりであったようです。

まとめ

高齢者のドライバーによる交通事故のニュースは大きく報道されますが、公判の行方などはあまり報道されません。今回の判決は、非常に画期的な判決ではあり、判例主義である日本の裁判の今後に大きな影響を与えそうです。