わが子失い心の傷癒えぬまま…高齢者事故の実相


高齢ドライバーによる交通事故が後を絶ちません。運動機能などの低下は、時にお年寄りを加害者に追い込んでしまいます。しかし、自動車を手放せない人もたくさんいるのも現実です。被害者、加害者双方の人生を狂わせる事故はなぜ起きるのでしょうか、またどう防ぐべきなのでしょうか。

悲しみと喪失の日々

我が子の未来は無限に広がるように思えていました。何度、名前を呼んでも返事はありません。小さな7歳の体は押しつぶされていました。「どれだけ月日が経過してもあの時の姿が頭から離れない。もう我が子は帰ってこない」。事故発生からおよそ9カ月。家族は深い悲しみと喪失の日々を過ごしている。

集団登校中だった小学1年生の男児が、70代の男性が運転する車にはねられ、死亡しました。男性は現行犯逮捕され、自動車運転処罰法違反の罪で、禁錮3年、執行猶予4年の判決が言い渡されました。

奪われた夢

「ブレーキとアクセル踏み間違えました」。男性の供述に、父親は思わず絶句してしまいました。病院の駐車場に駐車しようとしていた男性の自動車は、植え込みを突き破ったうえに道路に飛び出し、児童の列に突っ込んでしまいました。

事故当日は普段と変わらない朝でした。被害者となってしまった男児はサッカー日本代表の選手に憧れ、サッカークラブに入ることを望んでいました。

相次ぐ高齢ドライバーの事故


横浜市でも80代の男性が運転する軽トラックが登校中の児童の列に突っ込み、同じ小学1年の男児が死亡しました。こうした報道が目につくたびに、遺族は胸が苦しくなります。

このような事故が二度と起こらないよう、能力が低下した状態で運転することに対し、注意し合えるような世の中になってほしいと我が子を失った父親は切に願っています。

まとめ

高齢ドライバーによる悲惨な交通事故は全国各地で相次いでいます。判断力や脚力の低下などが事故を誘発し、場合によっては人の命を奪うことにもなります。当事者の日常は一変し、心に癒やしがたい傷を残すことになってしまう、そんなケースは少なくありません。